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2019問屋正勝の巡礼日記⑩

2019年5月8日

4月30日

 Burgos - Hornillos del Camino, 歩行距離 21km

 Burgosの巡礼宿の朝食で隣の女性(50歳台後半)から日本人ですかと尋ねられました。食事はそっちのけでこれまでの二回にわたる日本旅行の思い出話が止まらない。四国遍路、高野山、熊野古道、上高地みんな素晴らしかった。

 特に秋の紅葉の四国遍路は良かった。安全、清潔、比較的安い物価で人々は親切で人なつっこい。小型の英文ガイドブックには必要な情報がみんな記載されているので困らなかったと言う。

 膝関節を傷めたO氏はブルゴスで3泊して今日は私と別れて10km歩いて様子を見ることにしました。

 3時間ほど歩いたところのバルで休憩しミルクコーヒにタパス料理を注文しました。

 今日のアルベルゲの夕食は泊まり客12名。国籍はフランス、ブラジル、南ア、ギリシャ、日本、ドイツ、韓国。前に座ったブラジル人夫妻とスペイン語で話していると皆不思議がります。

 

5月1日

 Hornillos del Camino - Castrojeriz, 歩行距離19.9km

 出発して間もなく日の出を見ました。

 今日泊まるCastrojeriz(カストロへリス)は思い出の多い町です。

 2007年、巡礼の後、村営巡礼宿で二週間一人でボランティア管理人をしました。

 十月末、朝夕は冷え込むというので巡礼宿向かいの住人パコとグロリア夫妻が自宅に招いてくれました。考えられないことに二週間宿泊、食事、洗濯までお世話になりました。

 今日もご自宅に泊めていただくことになり、先ほど3人で昼食をいただきました。夜は私がご夫婦を夕食に招くことになりました。

 TVニュースでは令和の儀式の様子が短いですが繰り返し報道されています。

 Castrojerizの村はずれにサンタクララ修道院(Monasterio de Santa Clara)があります。厳しい入出場の規制があります。毎朝8時のミサでは修道女の美しい賛美歌を聞くことができます。2007年ボランティアをしている間、私は毎朝ミサに通いました。

 2009年、巡礼途中の私にパンプロナ(Pamplona)まで会いに来てくれたバスクの住人ハビエルとドミニカ夫妻にその話をすると、ドミニカの従姉妹がサンタクララ修道院にいる、もし希望するなら面会できるといいます。

 巡礼を続けてCastrojerizにさしかかったときサンタクララ修道院を訪ねました。二階の小さな面会室に通されしばらくすると頑丈な鉄格子の向こうに高齢の修道女が二名現れしばらくすると海外からの珍獣を見るためさらに10名ほどの老若の修道女が鉄格子の向こうに現れました。飲み物とクッキーが出され30分間ほど賑やかに話しました。

 ここCastrojerizには伝説のhospitalero(巡礼宿管理人)、Julián CampoとJosé Manzanosがいましたが2006年、私が来る前年脱線事故で亡くなりました。二人には興味深い話がありますが詳細は割愛します。

 

写真は巡礼路の日の出

2024年10月18日
サルスエラ講演