スペイン語講座・スペインとの文化・AIYES通信 | 横浜スペイン協会|

シネマサロン「ボレロ」 By 松本益代

2024年9月16日

シネマサロン

 モーリス・ラヴェル(1875~1937)の名曲「ボレロ」はどのようにして生まれたか?

 母親がスペイン・バスク出身であることから、スペイン音楽に強く魅かれていたラヴェルは、バレーダンサーから

 依頼されて作曲に取り組むが、思うようなものができない。アルベニスの音楽等からヒントを得ようとし、苦しみ、 ようやく「ボレロ」が出来上がる。この曲でダンサー(女性)が踊るのを見て、最初から納得できない。この曲が好評を得ても悩み苦しむ。人生の最後までこの曲に翻弄され苦しみ、深く傷つき悩む人生だった。

 彼がイメージした場所はセビージャの酒場。一人の踊り子が同一のリズムが保たれる中で2種類の旋律が繰り返される中で踊りだす。段々と激しい踊りとなり、居合わせた客が踊りに参加していく―と言うものだそうです。

 1961年フランスの振付師・モーリス・ベジャールにより振り付けられた「ボレロ」は世界的な評判を得た作品になり、許された人だけが踊ることを許されたーという。円形の赤い台の上で許されたダンサーが一人で踊り、最初は静かにやがて速く激しく進んでいく。台の下ではそれを取り巻く群衆が彼をたたえるように踊る。

 時代が待っていたとしか思えない「極限の音楽」にして「不朽の名曲」、ラヴェルの魂を奪った「魔の名曲」と称えられる「ボレロ」。

 その許された踊り子として、ジョルジュ・ドンが評判を独占、女性のシルヴィ・ギエムは引退公演として日本でも「ボレロ」を踊った。

 ラヴェルの作品には「スペイン狂詩曲」、「ダフニスとクロエ」(バレー曲)、「亡き王女のためのパバーヌ」(ピアノ曲)などがありますが、この王女とはベラスケスの「ラス・メニ―ナス」や「青いドレスのマルガリータ」(フェリーぺ4世の王女)の王女マルガリータをイメージして作られたそうです。

 

 今年のベネチア映画祭の金獅子賞をペドロ・アルモドバルの「ザ・ルーム・ネクスト・ドアー」が受賞したとのニュースがありました。日本公開は来年でしょうか?

 

 なお、最近文庫化されて話題になっている コロンビアの作家 ガブリエル・ガルシア・マルケス(1927~2014)(1982年にノーベル文学賞受賞)の小説「百年の孤独」(Cien Años de Soledad)があります。読むには登場人物が多く、長い物語で大変なのですが、ネットフリックスで映画化が準備されているそうです。彼の作品で映画になったものに「予告された殺人の記録」(1987)と「コレラの時代の愛」(2007)があります。 松本益代

 

セレソクラスの紹介

2024年9月10日

9月から毎月1クラス各クラス委員よりご自分のクラスを受講生の声として紹介いただきます。

初回はセレソクラスの原田善衛様です。

添付別紙(セレソクラス)

 

旅でスペインを識ろう会

2024年9月9日

皆様

2024年9月度の旅の会のご案内です。

タイトル「2024年サンチャゴ巡礼・1000kmの徒歩の旅」

問屋様のバルセロナからの1059kmの旅です。

詳細はこちらをクリックください。

        → 添付ファイル

2024年10月18日
サルスエラ公演

2024年9月10日
セレソクラスの紹介