スペイン語講座・スペインとの文化・AIYES通信 | 横浜スペイン協会|

四国遍路便り㉕

2017年4月23日

4月16日、土佐くろしお鉄道の安芸駅近くの宿を7時に出発して28番大日寺(だいにちじ)を打って土佐山田駅近くの宿に着いたのは予定をオーバーした18時過ぎでした。宿が遍路道から離れたところあることに気がつかなかったためであり、脚を痛めている同行の友人には気の毒なことをしてしまいました。今日は安芸の海岸沿いの道を歩き続けました。同行の友人の友人から昼食のお接待があり、砂浜に座っていただきました。筍、ミョウガ、トマトなど地元の旬の材料を使ったものです。

 

神戸の大震災で家族を全員失くし、これまで70回以上お遍路をしたと言う65歳のお遍路さんに出会いました。野宿、托鉢をしながら実家のある鳥取から四国まで来て、四国遍路が終われば高野山にお参りして鳥取に帰る、全行程を歩いて回ると言うのです。しかし僧侶でもない人が街に立って金銭を乞い、そのお金でお遍路を続けるのは托鉢なのか単なる物乞いなのか?

 

今日も岡山から来ている80歳くらいのお遍路さんと再会しました。いつも短い会話ですが再会は嬉しいものです。

 

16時過ぎ、28番大日寺近くで群馬から来た80歳台の老夫婦のお遍路さんの後姿を見ながら追い越しました。奥様は両手の杖にすがりつくように、一方進むたびに上体を大きく左右に揺らしながら、苦しそうに歩いておられました。余程強い動機があるのだろうと思いましたが、お聞きするのは躊躇しました。